福島原発の事故で、とてつもない被害を発生させた東京電力。
国から1兆円を超えるお金が損害賠償資金に投入されることになりました。
しかし、東京電力は、損害賠償の対応にも見られるように、心から反省していると思えません。
又、先日は原発立地の44自治体に約3兆円のお金が「交付金」「固定資産税」「電力会社からの寄付金」として支払われていることが発覚しました。
これらは全て電気料金に上乗せして徴収され、私たちが支払っていたことになります。
11月5日、関西電力は、この冬10%以上の節電協力を要請しました。
私たちはムダを省く節電には賛成ですが、原発を再稼働させることを目的にした節電には反対します。
発表された新聞の内容を見ると、現在稼動中の原子力発電所が定期検査に入るこの冬は、非常に厳しい需給状況となる。
よって12月19日~3月23日の平日 朝の9時~夜の9時まで、一般家庭の節電をお願いしたいとなっていますが、本当に電力が不足するのでしょうか?
昨日、私たちは、関西電力社員とOB17名集まって検討しました。
その結果、節電のお願いがデタラメなのが分かりました
1、 関電が公表している消費予想は、過去5年間の消費電力の最大値をとり、この冬が厳冬になった最悪の場合を想定しています。需要の大部分は産業用であり、一般家庭は30%程度です。
2、 供給力は関電設備をだけを計算根拠にしており、正確ではありません。他電力からの融通や他企業からの買電は入っていないのです。
3、 発電設備は、1年の中で最大使用電力に予備率を加えてものに対応できるようにつくられています。つまり、ピークは一番暑い夏に出ますので今年の夏を乗り切った訳ですから、冬に電力不足になるとは思えません。
電力不足になるなら具体的根拠を明らかするべきです。
例えば、夏は企業に対し、平日の操業日を休日に振替えてもらう努力がありましたが、この冬は企業への働きかけはありません。
関西電力はこの夏、電気料金をうーんと安く設定している代わりに、操業日の変更や緊急時の送電カットを要請することのできる計画調整契約を1224件(契約電力51万kW)締結しました。
以上、今回の10%以上の削減要請の目的は、電力不足を克服するものでなく、「原発再稼働の世論づくり」が目的です。
電力産業労働運動兵庫研究会 松崎保実 (「憲法県政の会」幹事)
初めまして、8月に和田武先生の講演に参加させて頂いた、長谷と申します。
私はいつも遅い時間に電気を消費するものですから、原発100%の電力を使っているのではないかと気になっていました。
で、関電に電話で問い合わせたのですが、コールセンターの方から夜中でも原発だけでなく火力でも発電をしていると教えて頂きました。どの程度の割合なのか、尋ねると調べてから知らせるとのことで、後日電話を頂いたのです
が、一日24時間の割合なら分かるが、例えば夜1時の発電量の割合は分からないとの事でした。
もし、ご存知なら教えて頂けるでしょうか。
宜しくお願いします。
投稿情報: 長谷 聡美 | 2011年11 月30日 (水) 02:45
電気の消費量は常に変化し、それに伴って発電設備を稼働させています。例えば、12月9日の午前1時の発電量は下記のとおりですが、この数字も時間と共に変化しています。
火力 816万kW
水力 70万kW
原子力 212万kW
他社融通 479万kW
原子力は全体の13%程度です。しかし、他社融通の中に原子力が含まれているかどうかは分かりません。
長谷さんが心配されている「原発100%の電気を使用している。」ことにはならないと思います。
投稿情報: 松崎 | 2011年12 月 9日 (金) 21:54
有難う御座います。関電は夜中でも他社から電力を融通してもらっているのですね。
小出先生や飯田さんは、原発を稼働させなくても、十分な発電能力はあると仰ってますが、実際はやはり足りないのでしょうか。あるいはまだある発電設備を100%稼働させないで、他者から融通してもらっているのかもしれませんね。
松崎さんが示して下さった資料はネット上で探せば分かりますか?
質問ばかりですみません。
投稿情報: 長谷 聡美 | 2011年12 月16日 (金) 04:48
電気の消費量はネット上で探しても有りません。
それから
発電設備の総量についてですが、設備総数を見れば十分有るように見えますが、実際には稼働出来ない発電設備が含まれています。大事なのは、需要を一挙に集中させないこと、特に大消費者である企業の消費を分散させることです。そして、国民全体が無駄な電気の消費を控えることでしょうね。電力不足で停電になるとは思えません。
投稿情報: 松崎 | 2011年12 月19日 (月) 19:39