「憲法県政の会」が、和田武さんを講師に学習会を開くというので、事前勉強のつもりで、和田教授が今年5月に発刊した「脱原発、再生可能エネルギー中心の社会へ」を読んでみました。 和田教授の専門は、環境保全論・資源エネルギー論ということですが、環境問題を社会的視野で掘り下げる中で、自然エネルギーの研究にとどまらず、「地震国日本では原発の過酷事故が起こり得るとして、原発をつくり続けるべきではない」との主張を続けてこられました。 まず、日本のエネルギー政策には、いくつもの問題がありますが、環境問題から見た、これまでのエネルギー政策の問題点を明らかにしています。 〇原子力発電も増設し、石炭火力発電も増設しており、二酸化炭素の削減という観点に立っていない。 〇再生可能エネルギーの取り組みは、政治的判断によって1990年からほとんど進んでいない。 その問題点を共有した上で、 いま、原発NOの世論が高まる中で、多くの人が「脱原発、再生可能エネルギー」への道筋を共有することが大切だと思います。
和田教授の「日本のエネルギーシナリオ(案)」の中では、原発の全面停止を2050年としています。
原発再稼動反対の住民運動が盛り上がっている中、もっと早い時期に原発停止をしても充分な再生可能エネルギー政策をすすめるべできはないのでしょうか。
また、発電と送電を同じ会社が独占している日本で、地域発電の再生可能エネルギー策をとっていくためには、送電独占の問題点を解決していく施策を示すことが必要ではないでしょうか。
いずれにせよ、研究者と市民が連携し、今までの研究と実践の蓄積を協働の取り組みですすめていくことが重要になっていると思います。
* * * *
メールで紹介のあった「学習会」は下記のとおり開催されます。
「憲法県政の会」学習会
8月27日(土)午後1時30分
神戸市勤労会館2Fホール
講師:和田 武 日本環境学会会長
飼料代 500円
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。