12月下旬、福島県の被災地視察に行った
「兵庫・憲法県政の会」幹事のレポートを順次紹介します。
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東日本大震災・東京電力福島原発事故から2年9ヵ月、
3度目の正月を迎えようとしています。
関西では、現地の状況はほとんど報道されなくなりました。
19年前の「阪神・淡路」でも、
ライフライン・交通網・ルミナリエによる復興が報道される中、
多くの自殺者・孤独死を生み出した被災者の現実は
時とともに片隅に追いやられていきました。
そんなこともあり、現地の状況を関西からも発信していく必要を感じています。
以下、印象に残った点を書きとめました。
福島県相馬駅からタクシーで10分ほどの幹線道路沿いに
「NPO法人『野馬土』」があります。
「ふくしまの被災農家を支えよう」と2012年12月にできました。
事務所は福島県浜通り農民運動連合会と共同です。
農産物の直売の他、
地元農産物の放射能検査、
原発20キロ圏内ツアーなどの事業をしています。
お米をはじめ農産物はすべて放射能検査をして、
検査結果を公表することで、農産物の生産を回復することをめざしています。
福島の一等米ひとめぼれを、東京葛飾の煎餅屋さんが焼き上げた野馬土特産のおせんべい
12月21日には「野馬土」1周年のお祭りを開催
福島県相馬地方の伝統行事「野馬追」は、
1000年以上も続く勇壮なお祭りです。
500人の騎馬武者が身を固める甲冑を製作する工房を見学させてもらいました。
精巧・緻密な作業のため職人は非常に少なく、
全国から製作や修理の注文がきていました。
しかし、「3.11」以降は風評被害で注文は減っているとのことでした。
たまに身に着けるものにも風評被害が及んでいるのですから、
農産物への影響は私たちが考えている以上です。
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