今日1月26日は、山形県鶴岡市出身の作家・藤沢周平が亡くなって15年にあたります。
毎年この時期に郷里の愛好家や県外のファンたちが、藤沢周平の人柄や思い出を振り返る会を開いています。
「寒梅忌」。
会の名前の由来は「寒さに耐え凛と咲くイメージが藤沢文学に重なる」ことからです。
22日に開かれた今年の「寒梅忌」で、主催者は「東日本大震災以降、絆という言葉があちこちで取り上げられている。藤沢文学でも人と人のつながりを社会の基本に位置付けており、そのことをあらためてかみしめたい」とあいさつしました。
藤沢文学は、御家騒動もの、下級武士もの、市井の人々を描いた人情ものなど多岐にわたりますが、社会を支えその底辺で働く人々の喜怒哀楽に読み手の感情をこれほど移入させてくれる作家はいないのではないでしょうか。
井上ひさしは、「橋ものがたり」の解説で、「読み終えてしばらくは、人を信じてみようという気持になります」と述べています。
それは、虚飾ではない言葉が持つ力が人の胸を打つからなのでしょう。
アメリカと財界に忠実なだけでなく、国会においても自分の言葉で所信表明を行えない首相の姿には、国民の胸を打つ何物もありません。
そこには、庶民のくらしを直視しようとする姿勢はみじんも感じられません。
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