09年2月25日付の「毎日新聞」は「選挙:兵庫県知事選 知事、3選の立候補明言せず--県議会 /兵庫」で、次期知事選においても、自民・民主・公明が井戸知事を「支援」するとの見通しを示しています。
いわゆる「オール与党」体制継続への動きということです。
「自民党の山本敏信幹事長、民主党の藤井訓博幹事長が井戸県政を評価しつつ『引き続き県政を担う責任があるのではないか』などと質問。井戸知事は『残された任期中、緊急経済雇用対策に万全を期し、新行革プランを軌道に乗せ、少子化や生活安全対策を進めたい』などと述べた」。
「自民、民主、公明は3選を目指して出馬が有力視されている井戸知事を支援するとみられ、共産は諸団体とともに新たな候補者擁立を進めている」といった具合です。
しかし、「オール与党」の鍵をにぎる自民・民主の連携は、衆議院選挙に向けた「対決ポーズ」の強化と両立するものではありません。
国政での自民批判の強まりは、なぜその自民を兵庫の民主は支えていくのか、という声を強めることにつながります。
民主党はその理由を県民に説得力をもって語ることはできません。
さらに、「オール与党」の核となる自民党の地盤沈下も鮮明です。出石では自民党支部が事実上、解体しました。
「党費が集まらない」というのは、全県、どこへいっても聞こえてくる声です。
2月22日付で「神戸新聞」の「自民県連総務会 党中央の迷走ぶりに批判続出」という記事は、その苛立ちを党本部に向ける兵庫の自民党を紹介しています。
衰退の中で自民党の内部問題が様々な形であらわれはじめているということです。
2月21日の総務会(県連大会につぐ会議)で「麻生太郎首相の発言のぶれや中川昭一前財務相の辞任劇、党幹部らの政権批判など、党中央の迷走」に対する「厳しい意見が相次いだ」というのです。
しかし、批判された党本部も、もはやどうすることもできません。
今朝(3月7日)の「朝日新聞」は「自民党員105万6263人、11年連続の減少 08年」という記事で、党員数がピーク時の1/5を割っていることを明らかにしています。
「党員数は91年の約547万人をピークに減少傾向が続いている」。
この状況について「細田博之幹事長は同日の記者会見で『景気状況とか、党に対する批判も複合的に作用していると思う』と分析した」そうです。
党員数の減少が一時的・流動的なものではなく、「党に対する批判」を含むものだと、党の最高幹部自身が言わずにおれなくなっています。
県民の支持を失い、組織の解体が進行しつつある自民党と、口先では自民批判をしながら県政与党としての利害にしがみつき、自民党との連立を維持しようとする民主党。
「オール与党」体制の弱体化は明白です。
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