解同県連にエール!「法案作成に関ったこともあり、大変関心・・・」 新年旗びらきで来賓あいさつ 国民の言論・表現の自由を抑圧する「人権擁護法案」をめぐっては、各界からの大きな批判が集中していますが、部落解放同盟(以下・「解同」)は、昨年12月に「部落解放・人権政策確立要求中央実行委員会」の総会を開催して、「人権擁護法案」と同質の「人権侵害救済法」の制定をめざして署名運動を展開する方針を打ち出しました。 これまで、「解同」らの要請を受けて、「自民党人権問題等調査会」の前会長の太田誠一衆議院議員(元農水大臣・のち辞任)は、法案の私案まで作成して、制定に執念を燃やしました。しかし、自民党内部からも批判が広がり現在では、同「調査会」の会長職のなり手の「希望者がいない」状況におちいっています。 ◇ こうした中、「解同」兵庫県連の機関紙「解放新聞・兵庫版」(1月20日付)は、1月10日に開催した「2009年新春荊冠旗びらき」で「解同」県連に連帯する井戸敏三県知事、民主党の辻泰弘参議院議員、公明党の冬柴鐵三衆議院議員のあいさつを写真入りで掲載しました。とくに井戸知事の解同ベッタリぶりは、異常です。 知事は「『人権擁護法』の議論が法務省で始められた時の審議会に、貝原知事の代理で出席させていただいたことがある」と語り、「いろんな経緯があって未だ成立をみていないが、法案作成に関わったこともあり、大変関心を持っている。県の国政要望の一つに、この法案の推進と審議会の設立が入っている。これからもこのような経過と必要性を踏まえて働きかけをしていきたい。」など解同法案の制定にむけて強い決意のほどを示しました。 兵庫県政は、「解同」の暴力糾弾路線の運動に屈服迎合した結果引き起こされた八鹿高校事件に対する反省から、1975年10月に同和行政の「窓口一本化」を廃止し、「運動と行政の区別」の明確化する方針を打ち出し、以後、30年近くにわたって坂井─貝原県知事の下では、運動団体との関係が一定の基準で整理され、県民に誤解を与えることのない同和行政の執行が努力されてきました。 ところが、井戸県政は、これらの歴史的経緯や教訓を捨て去り、知事自らが「解同」の主催する研究集会やこうした新年行事に参加したり、また、県幹部を派遣するなど、「解同」との関係を全面的に復活させてきました。 このことは県民の間からも強い批判を受けることは必至です。 そして、再び「人権擁護法案」=「人権侵害救済法案」の危険な中身を広く宣伝することが求められています。(兵庫人権連機関紙「地域と人権・兵庫版」2009年3月号記事)
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