《談話》 衆議院の解散にあたって─
〝3党談合〟による「0増5減」での取り繕いと比例削減約束を許さず、
選挙制度の抜本改革、憲法を守り生かす国会を実現しよう
2012年11月16日 憲法会議事務局長 平井 正
野田政権は国民の怒りと批判に追い詰められ、解散・総選挙に踏み切りました。
解散直前の国会では、自民党、公明党との〝談合〟で、
国会審議を事実上ないがしろにし、
公債特例法、年金削減法など数知れないほどの悪法製造を一気に進めました。
重大なことは、11月14日の党首討論で、
野田首相が解散・総選挙を表明するに当たり、自民党などに解散の条件と称して、
国民に消費税大増税を押し付けるには「身を切る」必要があると、
議員定数削減を求め、遅くとも時期通常国会での実現の確約を迫り、
その結果3党の〝談合〟のもと、他の悪法と同じように、
倫理確立・公選法特別委員会の審議もそこそこに、
国民が求める民意を反映する選挙制度も、
これまでの国会内での各党協議の一致点も踏みにじり、
自民党案である衆議院の小選挙区「0増5減」を成立させたことです。
そして、16日には民、自、公の国対委員長が協議し、
衆議院の定数削減について、次期通常国会終了までに結論を得、
必要な法改正をおこなうことで合意書を取り交わしたことです。
解散された議会の議員の〝合意〟が、新しく選ばれる議会を拘束するという、
総選挙での国民の選択と判断を蹂躙する傲慢さであり、
3党だけで国会を運営するという議会制民主主義無視は絶対に容認できません。
そもそも議会制民主主義の土台であり根幹である選挙制度を解散の条件に掲げたり、
自民党などとの駆け引きの材料にしたり、
それらの党の都合を押し通すことなど到底許されないことです。
憲法会議は、選挙制度について、
「0増5減」の小手先の取り繕いや比例定数の削減ではなく、
国民の意思を鏡のように議席に映し、
憲法の要請にこたえる選挙制度への抜本的な改革を求めます。
憲法会議は、12月4日公示、16日投票の総選挙にあたり、
国民に耐えがたい苦難を押し付けてきた自・公政治を受け継ぎ、
自民党化して悪政を推進してきた民主党、
反動化した自民党、
逆流の突撃隊としての維新の会、
改憲を声高に掲げる「新党」などに厳しい審判を下すことを呼びかけます。
憲法会議は、憲法への攻撃を許さず、
憲法を守り、実現する国会にしなければならないと考え、
憲法を政治と暮らしの隅々、
大震災の復興に生かす政党と議員の躍進のために力を尽くします。
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