自民党が第2次憲法「改正」草案の原案をまとめた。
2005年に策定した草案を大幅に改定し、
前文に「国民は国や地域や家族を責任感と気概を持って自ら支える」と自助の精神を明記。
憲法9条に「自衛権の発動を妨げるものではない」との文言を盛り込み、
集団的自衛権の行使を認めた。
また、武力攻撃やテロ、大規模災害などの緊急事態が発生した際、
首相の権限を一時的に強化する緊急事態条項を新たに設け、
天皇を国家元首と定めた。
タカ派改憲派が、書きたいことを思いっきり書いたという感じだ。
この「勢い」の後ろ盾になっているのは、昨年秋の「憲法審査会」の始動であろう。
2000年に国会に設置された「憲法調査会」は、
日本国憲法について「調査を行う」ことを目的にしていた。
しかしこの「審査会」の目的は、
憲法「改正」を具体的に「審査する」ことに踏み込んだものだ。
憲法審査会では、
「おしつけ憲法論」が繰り返された。
また、東日本大震災と福島原発事故を「好機」として、
「非常事態の規定がないのは日本国憲法の欠陥」(前原民主政調会長)などの
論調も目立っている。
まもなく、東日本大震災から一年を迎えようとしている。
今こそ、歴史の逆流を許さず、
憲法に定められた幸福追求権、生存権を活かした
国づくり、地域づくりが求められている。
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