払いたくても払えない国保(国民健康保険)の支払いが滞り、行政が加入者の資産を差押える事例が急増しています。
兵庫県内では、2010年6月現在で、4年前と比べて件数で4.3倍、金額で4.6倍となっています。
生活費を差し押える、保険証を取り上げるなど、生きる権利そのものを脅かす強引な取り立てに対するたたかいを広げていきましょう。
「子ども手当」まで差押え ‐姫路市‐
不況で仕事が減り、国保料が数年前から滞るようになりました。
毎月窓口で実情を話して2千円~5千円の国保料を支払い、1ヵ月の短期証をもらっていました(中学一年生の子どもには6ヵ月証が発行)。
差押えの話を窓口で聞いたので、払える状況でないと切に訴えました。
しかし、後日、国保課より「差押通知」が届き、3つの口座(1つは子ども手当の振込のみ、1つは2~3千円のみ、1つは数百円のみ)が押さえられました。
毎月、実情を話し、精一杯の努力をしていたのになぜ差押えなのか。
市民の立場で相談にも乗ってくれないなんて…くやしさと怒りがこみ上げてきました。
国保課に行っても「差押えは何度も話をしている。一度押さえたものは解除しない」の一点ばりです。
納得いかず不服審査請求をしましたが却下となりました。
子どものために使う「子ども手当」まで差し押さえるなんて、納得いきません。
大阪社保協の寺内です。
姫路市の国保滞納者への差押の件、「こども手当」は差押え禁止財産ですので差押えをすることができません。
ただ、多くの自治体は「差押財産であっても銀行口座に入ってしまえば差押ができる」としていますが、
これまでの判例の中で、預貯金が差押禁止財産と判別できるとき(口座に年金や子ども手当しか振り込まれていないとはっきり分かる場合など)には
当該預貯金債権に対する差押えは禁止されるとの判決が出ています。
詳しくは1月28日の近畿国保運動交流集会での楠弁護士の「国保保険料(税)の差押えの法的根拠と判例」をご覧ください。
子ども手当については6頁(6)①
差押え判例は17頁の②
です。
http://www.osaka-syahokyo.com/topics/kokuho-sasiosae/2012.01.28-kusunoki.02.doc
投稿情報: 着物大好き事務局長 | 2012年2 月12日 (日) 17:54
ありがとうございます。さっそく現地に伝えます。またよろしくお願いします。
投稿情報: 「憲法県政の会」事務局 | 2012年2 月12日 (日) 22:21