原発事故による放射性物質の拡散などを懸念して、福島県で正月の飾り物や縁起物を燃やす「どんど焼き」を自粛する動きがでています。
毎日新聞は、断腸の思いで自粛を決めた川俣町春日神社の宮司の嘆きを紹介しています。
「焼いて神様の元へ返せない放射性物質の拡散や凝縮の恐れを考慮せざるを得ない」。
インターネットで配信されたその記事を観ていたら、近くの図書館にリクエストしていた写真集が入荷したと電話がありました。
郡山総一郎「原発と村」(新日本出版社)。
大手メディアも含め、「3.11」関係の写真集は、たくさん出されているが、この本は異色で意欲的といえます。
原発から30キロの位置にある福島県浪江町津島地区の酪農家の営みに寄り添い、4月上旬から誰もいなくなるまでの約2ヵ月の日常を切り取ったものです。
この地域は、人気番組「ザ鉄腕DASH村」のロケ地であったことが、「3.11」後に公表されました。
地域の人たちとともに農作業に精を出すTOKIOの「鉄腕」ぶりには、好感がもてました。
DASH村の農作業は地域を変えて継続されていますが、写真集の津島地区の営みは消えたままです。
原発再稼働のための「収束」宣言を出しても、事態は何も変わりません。
読売新聞8日付は、5年を経過しても生活が可能とされる年間20ミリ・シーベルトを下回らない「帰還困難区域」の対象者が2万5千人に上ると報道しています。
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