話題のTVドラマ「南極大陸」を見た。
始まって程なく、子どもたちの集団が画面に映った。
演技指導があっての事だろうが、ストーリーにあわせての、それぞれの表情がすばらしい。
自然と涙が出た。
私の子ども時代は、「決意を込めた」天皇への服従の表情以外は許されなかった。
小学生の学劇で、こぼれる涙で床にネズミを描く雪舟を演じたが、表情など二の次、しぐさだけしか指導されなかった。
日本がアジア全域に手を伸ばし始めた頃から、日本には征服の決意を込めた表情だけがはびこった。
中学生の兄弟2人が「予科練」への志願を報告しても、両親はそんな風に育てたつもりじゃなかったとポツリ。
68年前の10月21日は、学徒出陣の壮行会が東京神宮外苑で行われた日。
そして、10月30日は1890年に教育勅語が発布された日。
若者を戦争へ追いやり、子どもに自由な表情さえ許さなかった「負の記念日」が続く。
このブログは先日、教科書問題、「慰安婦」問題を考える集いを紹介した。
現役の中学校教師は「歴史の真実を教えないことは『子どもと、子どもの未来に対する攻撃に他ならない』」と指摘されていた。
子どもたちに、もう二度と悲壮な決意の顔などさせたくはない。
「学ぶとは心に誠実を刻むこと。教えるとはともに希望をかたること」(ルイ・アラゴン)。
10月21日は、1966年にベトナム戦争反対の国際行動が呼びかけられた国際反戦デーの記念日でもある。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。