6月20日、東日本大震災復興基本法が成立した。
16年前の阪神・淡路大震災では、「創造的復興」の名のもとに、くらし、まちの再建がなおざりにされました。
そして、自殺者を含む多くの震災関連死を生んだのです。
その視点を欠く、復興基本法は欠陥法と言わなければなりません。
県民だより6月号で、井戸知事は、「東日本大震災からの課題」とし、「兵庫は16年前にあの阪神・淡路大震災を経験した。…兵庫として、東日本大震災を契機にさらに兵庫の役割と責任を果たしていこう」と呼びかけています。
しかし、兵庫県からは、「震災復興は上からではなく、被災者の目線で」という、16年前の最大の教訓が発信されていません。
以下は、自殺者の急増を伝える毎日新聞のニュース(要約)です。
5月の全国の自殺者数が3329人となり、月別自殺者数が発表された2008年以降で最多となりました。
昨年5月に比べて547人19.7%増で、4,5月の自殺者数が、3月を上回ったのは初めてです。
被災者向けの「心の相談電話」をしている日本精神衛生学会によると、震災直後は被害の大きさを話す人が多かったが、5月頃から「生きていても仕方がない」「自分だけ助かって後悔している」など、自殺願望を話す人が目立ち始めているとしています。
警察庁の県別自殺者統計は、遺体が見つかった県の件数にカウントされるため、避難先で自殺した被災者がいる可能性もあります。
内閣府は「東日本大震災による生活環境や経済状況の変化が影響している可能性がある」として、震災後の自殺者の性別や年代、出身地など、警察庁の統計を詳しく分析するとしています。
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