3月27日、憲法県政明石の会の「農業のことを知る会」には30人が熱心に学習しました。田中耕太郎代表幹事が「歯止めない農産物の輸入自由化で、日本の農業も、食の安全も危ない。農業のそもそもから学習しましょう」とあいさつしました。
2人の生産者が実態報告をしました。コメ作りの中島努さんは、1反が約1,000㎡で、1俵は60㎏などの解説も交え、田植えから収穫までを説明してもらいました。ペットボトル350mlの水が120円、ほぼ同じ量の2合の米(360ml)は60円にしかならない。時間労賃は200円以下という話はびっくりの連続でした。「それでも『先祖伝来の土地を守りたい』」と熱く話をされました。
畜産の村上厚夫さんは、オスの乳牛を肉用に肥育します。10万円の子牛を1年で2倍半にして30万円で売るが、えさ代がかかり4万5千円の補助でもトントンで、黒毛和牛の農家は10万円の補助でも10万円の赤字となるといいます。「赤字なのになぜ?」って顔をされると、「牛飼いは牛が好きだから、と答えている」ということでした。
兵庫農民連の上野信行事務局長が「いま、農村で困惑と不安が広がっています」と、民主党の農業政策の二つの内容と問題点を話します。1つめのコメの「戸別所得補償」は、生産費の基準が全国一律であまりにも低すいこと、2つめは、産地を無視したため転作助成金が大幅に減るところが出ていること。しかも「輸入自由化拡大」の「条件」にされ、FTA交渉など「食料主権」を放棄する政策ではないか、と告発しました。
明石の農地は固定資産税が高いこと、高齢化や後継者不足も指摘されました。都市農業は戸数の24%、面積の27%、生産は31%と聞き、「農業を守れ、都市農業を守れ」の共感が生まれました。
新町みちよ幹事は、これを機に、シンポジウムにつなげようと閉会あいさつしました。
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