「妊婦健診の助成削減はとんでもない」と兵庫県と懇談
兵商連婦人部協議会(民商婦人部の県協議会:以下兵婦協)は2月29日、妊婦健診の公費負担の増額と、全自治体の制度の拡充を求め、兵庫県と懇談しました。
★兵庫県側の出席者は健康生活部健康局健康増進課地域保健室長と事務局の2人。
(要望項目は下記の3点)
一 各自治体における公費負担での妊婦健診が、最低でも5回実施できるよう妊婦健診費の補助金を増額してください。
一 母子手帳発行時には、妊婦健診の公費負担制度について丁寧に説明するよう自治体に働きかけてください。
一 出産できる病院が少なく、不安な妊婦が増えています。県として実態調査をし、安心して出産できるよう対策を講じ、国にも意見をあげてください。
兵婦協側から要望項目の趣旨説明がされ、「妊婦健診を受けずに出産した場合、死産や低体重児が増えるとの調査結果がでている。県内どこに住んでいても、経済的理由により受診をあきらめずに、安心して子どもを産める条件を整備するのは県の役割。現在県全体で平均1、4回の実施を、国規準の最低5回以上に引き上げてほしい。」と要請しました。また出産できる病院の激減の状況も訴え、改善策を求めました。
昨年11月28日、井戸知事が新行革プラン(第1次案)を発表、収支不足を理由に、妊婦健康診査費補助を10年間で37億円も削減(現行一人1万5千円の助成を7500円に削減)する内容でしたが、本日の懇談では、「5年間は現行
制度を維持する」と回答。しかし5年後には廃止とし、結局10年のサイクルでみると37億の削減に変わりはなく、「国から市町への地方交付税措置が拡充(5回程度(35,000円)兵庫県試算)されているので」と、市町まかせの
姿勢を示しました。参加者からは「削減はとんでもない。厚労省は14回実施が望ましいと通達しているし実施している県もある。もっとがんばってほしい」と強く要望しました。
また、平成18年度の兵庫県の各自治体への補助件数は、対象者に対し77%の低さ。参加者からは「制度のお知らせが広報の片隅に小さく掲載されているだけで、わかりにく。」「娘が母子手帳をもらう時、公費負担の説明がいっさいなかった」と発言が続き、保健室長は「制度の周知徹底」を約束しました。
事業内容:妊婦一人あたり15,000円、市町の公費負担回数2回以上かつ公費負担額20,000円以上の市町に住む妊婦に限られ、所得制限有(児童手当に準拠)で、一人ひとりの妊婦から所得証明の確認印を求めています。
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