政府は晩婚晩産に歯止めをかける狙いで「女性手帳」を導入しようとしているようだ。
少子化対策の一環と言うが、今でも保育所待機数が減らないのに、
このような啓発に税金を使うなら、保育所建設費にまわすべき。
安心して子どもを産み育てられる環境を整えることこそ、政府のやるべきことと思う。
保育所の増設とともに産科医師と出産施設の確保も大きな課題である。
少子化対策をいうなら、まず不安定雇用の解消とベースアップによる大幅な賃上げ政策が必要だ。
あるTV番組で「さとり世代」が話題になった時、経済評論家が
「月収が手取り20万円以下だと結婚願望がわかないという統計結果が出ている」と言っていた。
また晩産を問題視しているようだが、ある産婦人科医は
「むしろ肉体的・精神的に未熟な10代での出産の方が危険が多い」と新聞紙上で言っていた。
「女性手帳」などを考えるのであれば、避妊方法を含む性教育を中学・高校で行うべき。
また政府は、
「加齢に伴って卵子が老化し、
30代後半からは妊娠しにくくなることが学校教育で取り上げられていない」としているが、
これは晩産の子どもの差別につながらないか心配だ。
私は、母が36歳の時に産んだ子だが、
私がちょっとカゼを引いたり、便秘や肩こりを訴えるたびに、
母は「あんたはお母ちゃんが年いってから産んだ子やから」と申し訳なさそうに言っていた。
それが気の毒でならない。
女性手帳の問題は、
憲法を変えようとしている政府・自民党が、
現憲法13条で保障されている
個人の尊重と幸福追求権をなきものにしようとしていることとリンクしている気がする。
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