5月3日午後、神戸三宮・勤労会館で
日本国憲法施行65周年の神戸憲法集会が開かれました。
参加者は、用意された資料がなくなったようなので、500人を超えていたのでしょう。
最初の講演は、立命館大学小松浩教授「小選挙区制によって劣化する日本の憲法政治」です。
詳細なデータをもとに、「二大政党制の『進展』と『ゆきづまり』」、
「政党の『衰退』と民意それ自体の『危うさ』」、
「イギリスにおける二大政党制の『衰退』と小選挙区制改革の動向」、
「小選挙区制批判の『作法』」と展開。
すぐに答えることを求められるマクドナルド的緊急世論調査
=熟慮されていない意見に政治が左右される問題。
議会が多数の定数を用意しているのは、
少数意見、反対意見が反映される必要性を前提にしているから。
政権選択、首相選択のためなら必要ないと指摘しました。
続いて、後半は東大大学院の小森陽一教授(9条の会事務局長)。
テーマは「『3.11』以後の日本の憲法と思想」。
話の展開が大きすぎて、文章では表せませんのでレジメの一部のみ紹介します。
Ⅰ 「3.11」からの一年が明らかにした現実
Ⅱ 暴走する原発再稼動への動きを阻止するために
Ⅲ 「3.11」から問い直される戦後日本と「核抑止力」体制
①日米安保条約体制におけるアメリカの「核抑止力」の下での「安全」と、
原子力発電所の「安全」に対する根拠のない確信は同じ構造(大江健三郎、「世界」2011.5)
②中曽根康宏、正力松太郎らによる原発政策の推進(初の原子力予算1954.3.3)と、
アイゼンハワー米大統領の国連演説の「アトムズ・フォー・ピース」(1953.12.8)
③朝鮮戦争(1950.6.25~1953.7)でマッカーサーは核兵器を使用する意図を持っていた。
④フクシマは、ヒロシマ(1945.8.6)とナガサキ(1945.8.9)、
さらにはビキニ沖(1954.3.1)のヒバクシャに対する裏切り
Ⅳ 「3.11」からアジアの「戦後史」を再構成する
Ⅴ 一つひとつの現実を憲法から見直し、変えていく草の根運動を!
講演のツイッター配信を試みましたが、なかなか難しいですね。
コメント
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