全日本民医連は20日、「手遅れ死亡事例調査」(第6弾)を発表しました。
経済的理由によって医療機関への受診が遅れ、
結果として死亡に至ったと考えられる事例の調査です。
2011年間で67人、兵庫県内の事例は1人です。
全日本民医連の長瀬事務局長は
「全日本民医連の患者数から推計すると、
全国の医療機関で5500人を超える
手遅れ死亡事例が起きていることになる」と話しています。
【兵庫県の死亡事例】
60歳男性、非正規雇用
無保険のため、国民健康保険に加入、生活保護を申請
2011年2月22日に初診
2011年3月16日死亡(胆管ガン肝転移による)
独居で生活。近くに娘・孫が住んでいる。
現在はアルバイトの収入、貯金を切り崩して生活している。
自宅は父の持ち家であるため、家賃はかからない。
土地は毎月支払いが必要であるが、
収入が少なく支払いが困難なため、数ヶ月分滞納している。
無保険であり、医療費の支払いが心配で医療機関へ受診出来なかった。
しかし、1ヵ月前から腹部の張り、腹痛、食欲低下あり。
1週間前からは、心窩部痛のため、ほとんど食事がとれていない。
心窩部痛の増強があり、2011年2月22日夜間に当院へ救急搬送される。
2011年2月23日外来受診に来られた際に、ご本人・娘様と面談する。
現在、無保険であるため、国民健康保険加入、無料低額診療を申請。
2月24日入院と同時に生活保護申請する。
検査の結果、胆管癌、肝臓転移がわかる。
初診から23日後の3月16日にお亡くなりになる。
20120220 全日本民医連「手遅れ死亡事例調査」第6弾をダウンロード
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