「非核の政府を求める兵庫の会」の会報「非核」4月18日付に『We Love Hyogo』の書評が掲載されました。執筆者は元県議の中村雅宥氏です。以下はその書評です。
来年七月に行われる予定の兵庫県知事選挙に向けて、県政転換の具体的な準備をはじめているのが、「革新兵庫県政をつくる会」を新たに発展させて二〇〇六年七月に組織された「憲法が輝く兵庫県政をつくる会(略称・憲法県政の会)」です。
「憲法県政の会」は会則の第2条でその目的を「この会は日本国憲法と地方自治法をくらしに生かす兵庫県政をつくることを目的とし、県下の政党・団体、個人と力を合わせ国政・市町政刷新の活動と連携して、必要な諸活動をおこないます」と定め、現在三十五団体と個人で構成されています。反核平和の課題としても、憲法9条を守り活かす県政をめざしています。
今年二月七日開かれた第三回総会で現在の兵庫県の政治を分析し、多くの県民と政治を語り、話し合うための材料を提供するために「We Love Hyogo」という冊子が発行されました。
石川康宏神戸女学院大学教授(「会」の代表幹事)による「憲法を設計図に、兵庫県政の転換を」は、各種データーや新聞記事をわかりやすく紹介して、学者の立場から兵庫県政の現状分析と、憲法をくらしに生かす新しい兵庫県政をつくる展望と課題を全面的に展開しています。
特に、県民の反対を押し切って今年の4月から強行している「新行革プラン」を詳しく分析し、その問題点を4点にまとめ、「兵庫県政は県民のために汗を流しているものと考えることは出来ません」と、兵庫県の政治姿勢を結論づけています。
その上で、「政治を県民の手に取り戻すため真剣に考えよう」と呼びかけ、今の国政についての国民の声や地方政治における変化、南光町をはじめとした兵庫県内の自治体の優れた実績や、かつて「憲法を暮らしの中に生かそう」と民主的な京都府政を28年にわたって守ってきた蜷川虎三さんの「語録」から基本的な考え方を詳しく紹介しています。
そして、「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」が、たくさんの人たちに兵庫県の政治を考えてもらうためにこの本を発行した。多くの人たちが読んで、県の政治を大いに議論し、県政を変える大きな取り組みに育てて頂きたい、と呼びかけています。
また、石川教授執筆の他に、福祉、医療、教育、農業、中小業者、労働組合、青年、障害者、人権など各分野から十六人の人が紙上ディスカッションで兵庫県政を語り、最後に、元南光町長の山田兼三さん、兵庫県自治体問題研究所の増田紘さん、原水爆禁止兵庫県協議会の梶本修史さんが昨年(二〇〇七年)の総会で、県政の現状分析と問題点を告発した講演の内容が掲載されています。
発行して2カ月も経っていないのですが、表紙の装丁もすばらしく内容が充実して人気上昇中です。そのため、先日第2刷が発行されたと聞いています。多くの方々がこの本を手にし県政転換に立ち上がることを願うものです。
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