7月5日発行の「平和新聞」徳武聡子生活保護問題対策全国会議事務局次長の記事からの抜粋です。
世界有数の経済大国でありながら、
1日4人以上が「餓死」している日本。
この5月にも大阪のアパートで28歳のお母さんと
3歳の男の子が遺体で発見されるという
非常に痛ましい事件がありました。
日本の生活保護の捕捉率(生活保護基準以下の世帯のうち、
実際に生活保護を利用している世帯数の割合)は2割程度と、
他の先進諸国と比べても極めて低くなっています。
イギリスとフランスは約9割、ドイツも6割を超えています。
国連の社会権規約委員会が今年5月、
日本の生活保護制度について、「申請手続きを簡素化し、
かつ申請者が尊厳をもって扱われることを確保するための措置をとる」、
「スティグマ(偏見)を解消するために、政府が国民の教育を行う」よう
日本政府に求める勧告を出しました。
しかし、安倍政権は生活保護バッシングを放置し、
むしろそれを利用して生活保護の切り下げを行おうとしています。
バッシングについて言えば、その主な理由となっている不正受給は
保護費全体の0.4%程度に過ぎません。
最近、生活保護利用者の相談を受けていて、
「死にたい」と口にしない人がいません。
彼らは、生活保護を利用していることに後ろめたさを抱え、
それがストレスになって体調を崩している人も少なくありません。
その上、さらに国が制度を切り下げようとしていることに、
国は自分たちをお荷物扱いして見捨てようとしていると感じているのです。
国民の生存権を保障することは、国の最低限の責務です。
安部政権は、その最低限の責任さえ放棄しようとしているのです。
このことに、もっとみんなが怒ってもいいのではいでしょうか。
※厚労省人口動態調査をもとに作成(7/5平和新聞)
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